ミズオノオト - Cahier de Mizuho -

2002年に渡仏し7年後にフランスから日本へ逆留学。フランスに行かなければ鍼灸師にはならなかった日本人のブログ。

鍼灸 Acupuncture

マスクと顎と表情筋と外国語

マスク生活が長引いています。「日本人は元々花粉症でマスクをしているから特に気にならない」と言う人もいますが、内心驚きます。本音の統計を取ったらどうなんでしょう。なかなか本音を言えない社会ですからね(笑)。コロナがやってきて、今まで以上に本…

映画『痛くない死に方』

『痛くない死に方』を観て、祖父が亡くなる前の事や、在宅医療学会へ行った事を思い出した。

シアターコモンズ’21 百瀬文「鍼を打つ」で鍼を打った

アート Art の意味は「芸術」。 でも、 Art には「技術、技(わざ)、スタイル、技術を要する仕事」という意味もある。鍼術 - Acupuncture - もアートなのでアール。 出演した鍼師とスタッフの皆さん ©Theater Commons Tokyo ’21 / Photo: Shun Sato シアター…

某有名サロンに潜入捜査

施術者としての自分の勉強のためと、個人的な好奇心で某有名サロンをお客の立場で体験してみた。コロナの緊急事態宣言もあったので2年以上かけてプランを消化。 今まで高級サロンに行きたいという気持ちになったことはなかった。正直な所、あまり興味もなか…

そして鍼灸師になる(鍼灸師になった経緯シリーズ 完)

(前回の内容は 翻訳は大変だったけど鍼灸は面白い をどうぞ)鍼灸師になるきっかけを書き始めて2020年内に終わる予定が年が明けてしまいました。昨年12月はなぜか患者さんが多く、鍼灸院の仕事が忙しかったです。 そんなわけで博士論文を書いた先に何がある…

翻訳は大変だったけど鍼灸は面白い(鍼灸師になった経緯シリーズ 3)

(前回の話はフランスの大学院の同僚と東京で再会をどうぞ。) というわけで、「翻訳のお金を支払うから!」ということもあり、友人の翻訳の手伝いをすることになった。 翻訳といってもいろいろ。専門分野の翻訳は用語をどう訳すのか、固定の呼び名があるの…

フランスの大学院の同僚と東京で再会(鍼灸師になった経緯シリーズ 2)

(この話の前の話は『今でこそ鍼灸師だけど、昔は怪しいと思っていた』をどうぞ) 一昨年フランスに行った時、フランスで開業すればいいのにと言われた。 友人Bである。あの前回のブログで書いたベリーダンスで首を痛めて鍼に行ったフランス人の友人B。「鍼…

今でこそ鍼灸師だけど、昔は怪しいと思っていた(鍼灸師になった経緯シリーズ 1)

私は父が医師で、両祖父も叔父達も医師や歯科医師。弟も医者になってしまった。医者だらけの家族。でも、私は実をいうと医者にだけはなりたくないと思いながら育った(笑)。それについてはここには書かない。 父親が医師なので子どもの頃は病気になったとし…

イライラする理由

鍼灸師になってからイライラする事がなくなったと書いたけど、イライラでふと思い出した事があるのでメモ。数年前、ある人(X)とお付き合いしていて旅行に行った。長時間のドライブ。某県のレストランで食事をしようという事になった。観光地だし人も多くて…

鍼灸師になる前となった後

鍼灸師になってから変わったことがいくつかある。今回はそれについて。 イライラすることが減った 鍼灸師になる前よりもイライラがない。私はどちらかと言うと喜怒哀楽が激しい方だ。家族も喜怒哀楽が激しいので血は争えないと思っていた。ところが、鍼灸師…

人間の持つ根源的な力

長部日出雄『鬼が来た 棟方志功伝 下』を読んでいて、私もそうそうありたい、と感じるフレーズがあった。メモ。 長部日出雄 『鬼が来た − 棟方志功伝〈下〉』人物文庫 学陽書房 1999年12月20日 初版発行 pp. 230-231から引用 「子供は大人になれないし、大人…

「いつもあるオーラがないですよ」

人に言えないストレスをずっと抱えていて、それがコロナで助長されているのかもしれない。 今までも存在していたものの輪郭がよりクリアになった。コロナウイルスそのものよりも人間社会、人間の恐怖心が一番恐ろしいという観念。それが今まであったストレス…

ツボの名前のローマ字表記は一筋縄ではいかない Points d'acupuncture

フランスの学会へ行くと、鍼灸のツボの表記は漢字ではない。記号だ。フランスだけではなく英語圏の国際学会でもツボ表記は漢字ではない。優しい人は漢字でも表記してくれるが、記号で書いている場合がほとんど。日本では鍼灸の経穴名(ツボの名前)は漢字で…

久しぶりに薬膳茶を作る Thé chinois fait à la maison 

しばらく前からマンションの外壁や廊下などの大規模修繕工事をしていて、今日はいよいよドア作業なので在宅していないといけない。 家にいないといけないし、思いついて大量にある生薬で薬膳茶を作りました。 本日の材料 桂皮 棗(なつめ) 山査子 枸杞 絞股蓝…

お風呂という漢字に「風」が入ってるのはなぜ? Pourquoi il y a le vent dans la caractère de "bain" en japonais ?

フランス人鍼灸師の先生が鍼灸の学会に参加申し込みをしている、というところから「フランス語ならお手伝いできますよ」という申し出を自らしてしまった。 フランス人と聞くとつい…。私、どんだけフランスが恋しいんでしょう(笑)。結果的には私自身、とて…

ヒマラヤを越える密の教え: チベット医学セミナー Séminaires de la médecine tibétaine

今日2019/6/23、チベット医学のセミナーに行ってきました。 ボディ・マインド・スピリット 〜チベット医学の真髄〜 上馬場和夫先生 インドからチベットへの道 チベタンヒーリング 体で感じる5 エレメント 西川眞知子先生 上馬場先生はいつもながら凄い。かな…

認知症ケア「ユマニチュード」Humanitude

全日本鍼灸学会2019最終日「シンポジウム5」のテーマが認知症だった。フランス生まれの認知症ケア「ユマニチュード」についてもお話されていたが、私は三年前の2016年7月に発案者イヴ・ジネストさんご本人のお話を聞いた。当時、フランス関係の団体に入会し…

鍼灸治療を受けに来るフランス人 Les français et l'acupuncture

今週は続けざまにフランス人の新患さんが来た。フランス人の患者さんと日本人の患者さんの数を比べれば日本人の患者さんの方が当然多いが、それでも一定数のフランス人が来てくれている。フランス大使館の医療リストの「フランス語可の鍼灸師」の欄に私の名…

平成最後の鍼灸治療 Traitement d'acupuncture pour moi-même

夜、NHKを付けたら、以下の二点についての番組やニュースがずっと流れている。 ・平成が終わる ・10連休 「平成紅白歌合戦」って何をするのかと思っていたけど、第一部は平成の紅白のハイライトだった。紅白を見ていなくてもなかなか感動的なシーンが見れ…