ミズオノオト - Cahier de Mizuho -

2002年に渡仏し7年後にフランスから日本へ逆留学。フランスに行かなければ鍼灸師にはならなかった日本人のブログ。

ブラジャー難民

先日、某百貨店の下着売り場でブラジャーを購入した。

 

ブラジャーは自分に合うものを探すのが難しい。日本ではパッド入りで形の補正をするものや、寄せて上げるタイプが多い。昔、ある人気ブランドのものを買いに行ったら、自分としては割と締め付けが強いと思った。でも店員さんはこれはこういう風に着けるものだし、胸の形が綺麗に見えて良いと言う。確かに綺麗には見えるかもしれないけど、これを着けて仕事したら辛そうだなと思った。試しにそれを購入して仕事に出たら、胸が苦しくて気分が悪くなった。それ以降はブラトップなどの一体型タイプで動きやすいもので仕事をするようになった。そうでないと自分の調子が悪くなってしまう。

 

ブラジャーといえば、女性鍼灸師の先輩とブラジャーの締め付けで体を悪くしている人がいるよねという話をしたことがある。締め付けられていて「気」が滞ってしまっていると。胸の位置で締め付けられるだけで相当に苦しいし肩甲骨の動きが悪くなる。何らかの不具合が起こってもおかしくない。

 

ブラジャー難民の私。先日、用事ついでに百貨店の下着売り場に行ってみた。胸の見た目をよくしたいわけではないということを店員さんに言い、日本製のコットン素材のものを試着してみた。つけ心地はとても良い。ただし、筋トレで大胸筋がしっかりしたらしく、どうもサイズがしっくりこない。

 

その時、横に並んでいたニューヨークのブランドが目に入った。見るからに補正力はないタイプ。私がそれを見ていたら「胸筋がしっかりしていたらむしろこういうタイプでも大丈夫かもしれないですよ。」そのブランド担当の方を呼んでくれた。

 

「これは補正力はないタイプですよね?」と聞いたら「あちらでは下着に対する発想が日本とは違う。いかにストレスなく心地よく着けるかを重視していて "寄せて上げる" という発想はない。寄せて上げるものならワコー◯とか、あちらのコーナーの方が良いと思います。」

 

それを聞いて妙に安心した。私は胸を補正したいとは思っていないし、寄せて谷間を作りたいとも思わない。

そのニューヨークブランドのものを試着してみたら、補正力ゼロだけど動きやすい。ノーストレス。色合いも明るくて心まで楽しくなる。長年ブラジャー難民の私にとって、これは良いなと思った。そのブランドの存在も知らなかったので嬉しい発見。

 

日本に根付いている下着の概念とは違うものもどんどん増えているようで嬉しい。ブラジャーは難しいと思っていたけど、日本のブラジャーの概念から離れたブランドを探すと心踊るものが沢山ある。

 

ニューヨークブランドの店員さんが日本と海外のブラジャー概念の違いを最初にバッサリ言ってくれたことでスッキリ。やっとブラジャー難民ではなくなるかもしれない。

 

そういえば、考えてみたらフランスに行く前に気に入っていたものもイタリア製、フランス製の底上げタイプではないものだったことを思い出した。