キール・インドの甘いミルク粥 Kheer
昨日、同僚とグミの話からタピオカの話になった。夜、彼女からタピオカミルクティーを買ったとメッセージが来た。
私の脳内では甘いタピオカミルクティーからインドの甘いミルク粥キール(Kheer)を連想。
前にインドカレーを作った話をその同僚と話して、インドの甘いミルク粥の話になった。フランスにもRiz au lait というお米をミルクで煮たデザートがあるけど、日本人は好きじゃない人が多かった。ただ、考えてみたらフランスでつるんでいた日本人は限られていたので、単に日本人サンプルが少なかっただけかもしれない。私の職場の同僚たち(日本人)に甘いミルク粥の話をしたら「美味しそう!食べたい!」と作って持ってきて欲しいぐらいの勢い。
その話をした頃にナッツを買ってバスマティ米で作ってみた。フランスでも作ったことはあるけど、炊いたご飯を牛乳やスパイスで煮て作っていた。本当はお米を牛乳から煮る。
材料 (3,4人分)
- バスマティ米 or 日本米 半合ぐらい
- 牛乳 500 ml〜1,000 ml
- カルダモン
- クローブ
- アーモンド を軽く潰す
- クルミ を割る
- レーズン 大さじスプーン一杯ぐらい
- ブラウンシュガー 大さじ3ぐらい
※ 砂糖やナッツ、レーズンの量は適宜お好みで。スパイスも色々変えて楽しめるけどカルダモンが入っているものが多い。
作り方
米を30分ぐらい水に浸しておいてそれをミルク、スパイスを入れた鍋に入れる。
ヘラで混ぜながら煮る。周りの固まってくる牛乳をこそぎ落としながら。
煮えてくるので火を調整しながらひたすら20分ぐらい煮る。好みの粘度になったらナッツ、レーズン、砂糖を入れ、再び混ぜながら火入れする。
温かくても冷たくても美味しい。
下の写真はテクスチャーが固め。もっとミルクの方が多くて汁っぽいのも美味しい。下の写真は日本米で作ったもの。
インド米で作った方が香りが良い感じがするけど、日本米でも美味しい。作り方はひたすら煮るだけなのでとても簡単。
これはインドバージョンだけど、フランスでも似たものがある。
riz au lait (リオレ)
ちなみにカフェオレはcafé au lait 、つまりコーヒー牛乳。
au lait は「牛乳を入れた」とか「ミルク仕立て」ということ。
フランスバージョンはバニラやシナモンが入っているのが多い。
リオレはフランスのスーパーに行くとヨーグルトやデザートコーナーに必ず置いてある。
甘いご飯ということで苦手だという日本人が結構いたけど、フランスでは逆に甘い豆やあずきというと驚かれる。フランスでは豆と言えば塩味。トゥールーズ名物の豚肉と豆の煮込みは有名。普通は豆は肉料理に合わせて一緒に煮たりすることが多くて豆が甘いということは無い。豆イコール塩味(salé) なのにそれが甘い(sucré) となると慣れない。
フランス人は最初は甘い小豆をお土産で持っていくとびっくりする。食べれば「あら、美味しい!」「栗のクリームに少し似てる」などと言う。あんこが大好きなフランス人の友人もいるし、一旦受け入れてしまうと平気どころか大好物になっている人もいる。
日本人にとってごはんは主食で甘く煮て食べるものではない。それがミルクで甘く煮てあるからダメなのだろうか。でも、おはぎは餅米の周囲に甘いあんこが周りにある。あれは甘味に属するからご飯が甘いのが違和感があるのか?
人間は慣れないものに接すると一旦は拒否反応を示す。でも受け入れてしまえば自分の文化圏になる。