ミズオノオト - Cahier de Mizuho -

2002年に渡仏し7年後にフランスから日本へ逆留学。フランスに行かなければ鍼灸師にはならなかった日本人のブログ。

いつもと違う年末年始 L'année 2020 commence avec des amis français

あけましておめでとうございます。今年はいつもとちょっと違う年末年始でした。昨年2019年12月にフランスの友人カップルが来日。いつもパリの彼らの家に泊めてもらっていることもあり、今回は私の所に泊まってもらいました。私が仕事の間はマンションを自由に使ってもらって、仕事納めの夜から一緒に過ごしました。

 

来日3回目の彼らでしたが、今回は私の家を拠点にしたので色々と旅行ができたようです。「今までの旅行で一番色んな日本の顔を見ることができた!」と、満足していました。私も彼らと一緒に泊まりの旅行をしたり、正月料理を用意したり、ホストとして彼らと一緒にヴァカンスを楽しませてもらいました。フランスが向こうからやってきたような感じで楽しかった。

 

彼らは日本に来る前に香港にいて、それから関西、東京という旅程。それを人に言ったら「香港は危ないんじゃないの?」という反応をする人がいましたが、彼らに言うと「フランスでもしょっちゅうストライキや暴動があるし、来るときも電車が動いていなかった。香港への旅行を諦めるレベルのものでは全くない。」と言っていました。実際、彼らが日本に来る日にパリで鉄道が止まっていました。

 

先ほど彼らは空港へと旅立ちました。一緒に行った場所を自分のためにもまとめておきます。

 

合掌造りで有名な世界遺産五箇山の相倉合掌造り集落に行ってきました。たまたま私の患者さんで富山出身の方がいて、事前にその方から色んな情報を得ることができたので助かりました。

f:id:FreresLumiere:20200102121133j:image

彼らは本当は雪の積もった状態の合掌造りを見たかったようですが、今年は暖冬で雪はなし。でも、素晴らしい体験でした。着いた時は曇りで、翌日は朝は雨だったのが晴れに。上の写真が晴れの状態です。天気によって合掌造りの映え方がどんどん変わります。夏に来ても良いだろうなと思いました。

 

合掌造りの宿に泊まったので、囲炉裏で焼いたイワナや近くで採れたコイの刺身、五箇山豆腐、春に収穫した山菜(ウド、糸かぼちゃが最高に美味しかった!)、お米も横の田んぼで採れたもの。水が綺麗なお陰でどれもこれもとても美味しくて感激しました。

f:id:FreresLumiere:20200102134759j:image

宿のおかみさんがささらを鳴らしながら「こきりこ節」を歌ってくれました。(ビデオをアップできそうならここにもアップします。)私は歌が下手だから〜と言ってましたが、十分美味かった。五箇山のことを夢中で話してくれるのは良いんだけど、フランス語に訳す時間がない。こういう時、説明の時間を空けて話してくれないと困ります。。。(笑)

www.info-toyama.com

 

ナウシカ歌舞伎の話から「歌舞伎に行きたい」と言う彼ら。すると、またもや患者さん情報で今やっている「チャップリン歌舞伎」が良かったとのこと。彼らも行きたいということになり、一緒に観ました。唯一私も彼らも行ける日が12月25日のチャップリンの命日。24日と25日は命日に因んで、CHAPLIN NIGHTとして松本幸四郎さんや日本チャップリン協会の方とのトークショーもありました。

f:id:FreresLumiere:20200102123534j:image

忙しくて準備もそこそこで観に行った私でしたが、もの凄く面白かったです。チャップリンの「街の灯」を歌舞伎にリメイクしたものですが、見事にチャップリンが江戸時代に置き換えられていた。ボクシングの場面は相撲になっていたり、眼病をお灸で治す下りもあって鍼灸師としても嬉しい。構成もよく纏まっていたし、何よりも面白くて観客もゲラゲラ笑う。ホロリと哀愁漂う所もあって流石チャップリン。役者さん達も張り切って演じているのが分かりました。私の友人達も楽しんでいましたが、イヤホンガイドでは場面説明はあるけどセリフを翻訳している訳ではなく、皆んなが爆笑してる時になんで笑っているか分からないのが唯一残念だったとのこと。

 

でも、これは本当に面白かったので再演して欲しいです!

あんまり面白かったので年賀写真にしました。

f:id:FreresLumiere:20200102123436j:image

 

www.ntj.jac.go.jp

  • 葛飾柴又・立石 Katsuhika, Shibamata, Tateishi

新宿ゴールデン街に行きたいと言う彼ら。でも私はゴールデン街のことをよく知っている訳でもないので職場の同僚に相談すると「ゴールデン街は観光地化しているし立石とかの方が面白いかもしれない」。うーむ、確かに。私も立石の方が興味ある。「じゃあ案内してくれませんが?」と言ってみたら、「いいですよ!」というわけで、同僚のあの先生の案内で葛飾柴又、立石に行きました。

 

私も葛飾柴又に行くのは久しぶり。帝釈天参道、柴又帝釈天、山本亭、矢切の渡し

それから立石に移動して、立石仲見世商店街を回って、14:30開店の立石の関所もつ焼き「江戸っ子」に並んで入りました。初めてでしたが、お店の人がお客に厳しく、あまり他では見ない光景なのでびっくりしました。そういう所も魅力の1つなんだと思います。

 

注文してると、途中で「ごめんね〜!私1人なのよ〜。とりあえず持ってくるからその先は後で言ってくれる〜?」

運ばれてきた物を取ろうとしたら「立って取れ!溢れたらどうするんだ!」とおじちゃん。

他のお客さんにも「あなた方飲みすぎよ。もう出て行きなさい!」

 

お店の雰囲気も、お店の人の対応も変わっているのでフランスの友達も喜んでいました。彼らだけでは入れないからです。

その後、「舟和」で芋ようかんとあんこ玉。楽しかった。

f:id:FreresLumiere:20200102124917j:image

  • 高尾山 Mt Takao

晦日の日に高尾山に行ってきました。高尾山は初詣や初日の出を見る人で凄い人だと言わているので昼間はどうなのかなと思っていましたが、むしろいつもより人が少なく天気にも恵まれて良かったです。

風は強かったですが、太陽が暖かくて上着は脱いで、シャツ一枚でも良かったぐらい。

行きは1号路。彼女の方が最初の方の坂で張り切りすぎてちょっと疲れた様子。でも大丈夫。天狗様の高尾山薬王院にお参り。

f:id:FreresLumiere:20200102132954j:image

3号路で山頂まで。富士山が綺麗に見えました。

f:id:FreresLumiere:20200102132915j:image

彼らは最初と2回目の来日で富士山を見ることができず、今回は絶対に見たい!と思っていたようですが、今回は恵まれすぎて何度も何度も美しい富士山を見れたようで喜んでいました。

 

お蕎麦を食べて下山。今度は水の音を聴きながら6号路。人も少ないし落ち着きます。2019年最後に高尾山に登ることができて良かった。1号路の登り坂は意外とくせ者だと今回思いました。ゆっくり行けば大丈夫なのですが張り切ってガンガン行くと後で来ます。6号路の方が道は山道ですが、むしろ登りやすい。いずれにせよ、三人とも楽しむことができました。 

 

 

彼らが来日するに当って、職場の同僚達や患者さん情報に助けられました。患者さんに色々と話していたら、こういうところがありますよと耳寄り情報を教えてくれたり。そういう情報の1つの神保町のカルタ店が良かったらしく、私は行っていないので今度行きたいです。母や妹も色んな面で助けてくれたり、色んな人のお陰で彼らにいい旅行を楽しんでもらえました。皆さんありがとうございます! 

 

追記

この記事を読んでくれたある先輩が、論語の言葉を送ってくれました。

遠くから友が訪ねてくれる。こんなに嬉しいことはありません。

 

朋あり遠方より来る、また楽しからずや。

有朋自远方来,不亦乐乎

yǒu péng zì yuǎn fāng lái ,bù yì lè hū

孔子論語