ミズオノオト - Cahier de Mizuho -

2002年に渡仏し7年後にフランスから日本へ逆留学。フランスに行かなければ鍼灸師にはならなかった日本人のブログ。

ゴーヤ栽培が楽しい

今年からベランダでゴーヤを育てている。まさか自分がベランダ栽培でゴーヤをやる日が来るとは思っていなかった。というのも、私はマンションの高い階に住んでいるのでかなり風が強い。過去には強風で干していた洗濯物が飛んでいってしまったことが何度もあったし、強風の日に窓際に置いてあったキャンプ用のコップが飛んでいったこともある。ここでゴーヤを育てるのは強風で難しいと思っていた。

 

ところが、一昨年(2019)ぐらいからうちに緑の同居人がやってきて、去年はだいぶ彼等の占有率が増えた。ベランダに出している鉢も風が強いと倒れるので、中に入れたり出したりして世話している。この場所で植物を育てることに慣れてきた。

 

去年の5月に緑の同居人たちについてこのブログでも書いている。

acupuncteur.hatenablog.com

 

元来が植物好きなので、始めると楽しくてたまらない。先日は枇杷、ガジュマル、ベビーサンローズ、サボテンを大きめの鉢に植え替えた。もっと植え替えしたいものもあるが、相当大きいものもあるので考えながらやらないといけない。

 

緑の同居人達がいるのが当たり前になってきて、収穫できるものを育てたいと思うのは自然の流れ。でもゴーヤを育て始めたのは両親の影響が大きい。両親は数年前から寒い地方に住んでいるが、一昨年ゴーヤを育ててみたら、寒さのせいであまり収穫ができなかったそうだ。両親が関東に住んでいた頃に家の庭でゴーヤを育てた時は豊作だった。過去の栄光を知っているから余計に悔しいらしい。「ゴーヤ、ゴーヤ」と聞かされていたので、ゴーヤを育てたいという思いが私に刷り込まれてしまったに違いない。気づいたら銀座の沖縄アンテナショップでゴーヤの苗を買っていた。

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買ったはいいけど、ベランダでゴーヤを育てる環境を作るのは思っていた以上に大変であった。

ウチがかなり「風通しが良い」のは分かっているので、安心できる環境作りから始めた。プランターを置いて支柱を立てただけだとウチの場合は強風でめちゃくちゃになってしまう。マンションの高い階でもゴーヤ栽培をしている方々の情報を参考にした。ステンレス物干し竿を縦に固定して、そこに横の支柱を通してゴーヤ用の網をかけた。

 

でも、一番大変な作業はステンレス物干し竿の設置ではない。培養土などを運ぶ力仕事が大変だった。ゴーヤ用のプランターを買いに行くと、自分が思っていたよりも大きなプランターの方が良いとお店の人に言われた。ゴーヤはプランターが小さいとすぐに枯れてしまうそうだ。

せっかく育てるのだから成功させたい。緑のカーテンというよりもゴーヤの収穫を目的としているので、大きなプランターを買った。大きなプランターを使うということは、そこに入れる土も必要だということ。ホームセンターと家を3往復して、プランター、鉢底石、培養土(20リットル2袋)などを運んだ。こんな時は車があれば良かったと思う。でも仕方がない。ゴーヤ栽培には全て必要なものだ。覚悟を決めて運ぶ。ゴーヤ栽培のプロセスで一番辛かったのは培養土20リットルを2回に分けて運んだことだと思う。土嚢を運んでいるようなものだから当たり前だ。

 

おかげで設置作業は順調に進み、ゴーヤも順調に育っている。毎朝起きて最初にゴーヤに水をやる。帰宅してからもゴーヤを見に行く。成長を見ていると楽しい。ツルが絡む場所を誘引したり、摘心したり、肥料をやったり。二つ買った苗のうちの一つが成長が早く、最初のゴーヤがあと少しで食べれるまでに成長しそうだ。

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患者さんにゴーヤを育てていることを話したら「植物を育てるのは脳にとってもいいんですよね」という話をしてくれた。植物は変化するので、それを見ているだけでも刺激を受けるし「精神にもいいんですよ」とのこと。ここのところ、季節の変わり目、長引くコロナ禍で疲労が抜けないと訴える人が多いけど、私が元気なのは植物のおかげもあるかもしれない。毎日ゴーヤの成長を目にしていると楽しくてたまらない。

 

調べて見たら、園芸療法についてインターネットにも情報が出ていた。(養命酒のサイトを下に貼っておく。)園芸療法は意識していなかったけど、植物を育てる楽しみは毎日感じている。五感をフルに刺激されるし、季節も目に見える。新芽が出てきたり、冬は枯れ木のようだったのが、春になると芽吹く。アブラムシが出ても、それに対処するのが楽しい。昔は虫が出るのは嫌だと思っていたのに、対処法が分かれば怖くない。出る前に対策もできると分かって余計に楽しくなった。小さいサボテンは下に置いていたら、カーテンが触れてゴロゴロ転がったりしていた。丸いので余計に転がる。転がっても転がっても元気だ。大きい鉢に植え替えたので、たぶんもう転がらないことを願う。

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植物を見ていると人間は負けてしまうのではないかと思うぐらいに勢いがいい。緑の同居人達から元気をもらいながら生きているなと思う。もうすぐゴーヤの第一号が収穫できそうだけど、この夏はベランダ産ゴーヤが沢山できるといいなぁ。

 

植物を育てることで元気になれる「園芸療法」とは?|元気通信|養命酒製造株式会社